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仕事場について

 「日々美術」というPodcastの「#3スタジオ、仕事場(後編)/準レギュラー:渡辺泰子蜘蛛と箒」を聞いた。

https://podcastranking.jp/1690921658

蜘蛛と箒企画「日々美術」は、石川卓磨(美術家、美術批評家)と沢山遼(美術批評家)がゆるくおしゃべりする番組です。

https://podcastranking.jp/1690921658

 仕事場がテーマということで、画家のモーリス・ルイスが自宅の小さなダイニングルームをアトリエにして妻が仕事で外出している時間を絵画制作に費やしたというエピソードと、ヴァージニア・ウルフ『自分だけの部屋』が対比的に取り上げられたりして、まあわちゃわちゃとお喋りしているのだが、けっこう自分にとっても示唆に富む内容だった。ので、簡単に内容をメモをしておく。

・「思考は場所に限定されない。」

・本棚と机(仕事場)が奪われてしまうことの残酷さ(=難民がいかに自分のかつてあった能力を奪われてしまうのか)

→マイノリティになること。

・システムキッチンの開発の話。キッチンに母親が独占できる机と椅子を用意できることが起こり、そこで本が読めるようになった。

→両義性。システムキッチンが母親をそこに縛りつける枷でもある。

・ベンヤミンが「文章の終わりの部分を書くときはカフェの喧騒の中で書かなきゃいけない」というようなことを言っていたらしい。

→自分の中で閉じられたものを切断し外に切り開くということ。

・完成した作品をどうするかの問題。(見返すか?再編集するか?)作っちゃったものを考える時間。

・常に手を動かすべきだという意見の正しさはあるが、手が止まってる時間、考えたり悩む時間、それだけじゃなく考えない時間も大事でしょ、という話。

→アトリエはそれを許す場所。沢山遼「アトリエっていうか人生がそうだね」

 前回のブログで書いた雑誌の公開制作を見てきた思い出とあわせて、色々と考えさせられた。

 そういえば、コロナ禍でリモートワークが広がったのって、やっぱりコロナ禍関係なく労働者にとっていいことだったんだろうな(いや、そうと言い切れるだろうか?)。あとなんかやっぱ日常的実践のポイエティークのことを思い浮かべたり。なにかオチをつけようと思ったがとくに思いつかないのでこれで終わる。

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